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ブタクサアレルギーと食べ物の関係は?
注意したい食品や秋の花粉症を乗り切る食事とセルフケア法を解説

ブタクサの花粉症なのに、メロンやスイカを食べると口がかゆくなることがあるって知ってた?
実は花粉と食べ物には意外な関係があるんだ。避けたい食べ物や症状が出たときの対処法、秋の花粉シーズンを乗り切る食事とセルフケアを紹介するよ!

ブタクサアレルギーの方が特定の食べ物を食べると口や喉がかゆくなることがありますが、なぜ食べ物でアレルギー症状が出るのか、食べ物との関係に疑問をもつ方もいるでしょう。

本記事では、ブタクサアレルギーの方が避けたい食品や、ブタクサ花粉の飛散シーズンである秋を乗り切るコツなどを解説します。
また、特定の食べ物で口の中がかゆくなる原因や、花粉症と食物アレルギーの症状の違いなども紹介します。

ブタクサアレルギーと食べ物の関係について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

Index

ブタクサとは

ブタクサとは、30〜150cm程度伸びるキク科の一年草です。枝先に雄花の穂がつき、葉にはギザギザの切れ込みが深く入ります。※1
ブタクサは全国各地に分布し、河川敷や野原、空き地などで多く見られます。また、風によって花粉を運ぶ「風媒花」で、夏の終わりから秋にかけて花粉が飛散します。※2  ※3

ブタクサアレルギーと食べ物の関係

ブタクサアレルギーの方が特定の食べ物を食べると、花粉抗原と食物の抗原が交差反応を起こし、口の中や喉がかゆくなることがあります。※4
花粉症の症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどです。※2
対して、交差反応による食物アレルギーでは主に口や喉、唇や舌がかゆくなりますが、稀に気管支喘息や蕁麻疹などの症状が出ることもあります。※4
ブタクサアレルギーと食べ物の関係について、詳しく解説します。

特定の食べ物で口や喉にかゆみが出ることがある

ブタクサアレルギーの方は、ウリ科のメロンやスイカ、バショウ科のバナナなどを食べると口や喉にかゆみが出たり腫れたりすることがあります。※4
口内のかゆみや腫れは、特定の食べ物を食べてすぐに現れ、1時間程度でおさまるケースが多いです。※4

食べ物に反応するのは交差反応が原因

ブタクサアレルギーの方が特定の食べ物を食べたあと、口の中にアレルギー症状が出るのは交差反応が原因です。
具体的には、次のような流れで交差反応が起こり食物アレルギーの症状が出ます。※4 ※5

  1. ブタクサ花粉が体内に入る
  2. ブタクサ花粉を認識する抗体が作られる
  3. 抗体が肥満細胞と結合する
  4. ブタクサ花粉と似たたんぱく抗原を持つ食べ物を摂る
  5. 抗体と結合した肥満細胞が食べ物にも反応する
  6. アレルギー反応が起こり口の中や喉にかゆみや腫れが出る

ブタクサ花粉は、ウリ科やバショウ科の食べ物と交差反応を起こしやすいです。口の中に分布する抗体と結合した肥満細胞が食べ物に交差反応を起こすことで、口や舌、唇などがかゆくなったり腫れたりします。

花粉症と食物アレルギーの症状の違い

花粉症と食物アレルギーの症状は、次のように異なります。※2 ※4

【花粉症の症状】

  • くしゃみ
  • 鼻水
  • 鼻づまり
  • 目のかゆみ
  • 稀に喘息やアトピーを併発する

【食物アレルギーの症状】

  • 口や舌、唇のかゆみ
  • 口や舌、唇の腫れ
  • 稀に鼻症状、皮膚症状、消化器症状、呼吸器症状なども併発する

花粉症は主に、アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎の症状が出ます。対して、食物アレルギーの症状は、口の中に限るケースが多いです。
ただし、どちらも稀に主な症状以外を併発する可能性もあり、食物アレルギーはほかの症状の併発によりアナフィラキシーを起こすこともあると報告されています。※4

ブタクサアレルギーの人が注意すべき食べ物

ブタクサアレルギーの方のなかには、メロンやスイカなど特定の食べ物を食べた際に、口や喉のかゆみなどが現れる方がいます。症状が出たことのある食品については摂取を控え、医療機関に相談しましょう。

ブタクサと交差反応を起こしやすい食べ物を具体的に紹介するとともに、加熱調理すれば食べられるケースについて解説します。

ブタクサと交差反応を起こしやすい果物・野菜

ブタクサは、次のような食べ物と交差反応を起こしやすいです。※4 ※6

  • メロン
  • スイカ
  • ズッキーニ
  • キュウリ
  • バナナ

ブタクサ花粉は、ウリ科やバショウ科の食べ物、一部のスパイス類と交差反応を起こしやすい傾向にあります。
また、ブタクサやマリーゴールドなどのキク科植物にアレルギー反応を示す方は、カモミールにも交差反応を起こす可能性があります。

加熱調理すれば食べられるケースもある

ブタクサと交差反応を起こしやすい食べ物でも、加熱調理すれば食べられる可能性があります。

食べ物に含まれるたんぱく質は、加熱により形が変わることがあります。変形したたんぱく質には抗体が結合しにくくなるため、食物アレルギーの症状が出にくくなる仕組みです。※5
ただし、食べものに含まれるアレルゲンの熱に対する強さは、種類ごとに異なります。交差反応を起こすアレルゲンが熱に強いタイプの場合、加熱調理してもアレルギー反応を起こす可能性があるため、加熱すれば必ずアレルギー症状が出なくなるとは考えないことが大切です。 ※4

食べ物でアレルギー症状が出た場合の対処と受診目安

食べ物でアレルギー症状が出た場合、まずは重症度を確認しましょう。

口や喉に違和感が出た場合は、原因と思われる食品の摂取を中止しましょう。症状が続く場合や悪化する場合は医療機関を受診してください。呼吸が苦しい、ぐったりする、繰り返し嘔吐するなどの症状がみられる場合は、速やかに救急要請を行う必要があります。※4

ぐったりしている、唇や爪が青白くなっている、息がしにくい、嘔吐が続くなどの症状が一つでもみられる場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。※7

 食物アレルギーを調べるための検査内容や治療法について、詳しく解説します。

病院でおこなわれる検査と治療法

食物アレルギーを調べる検査は、プリックテストと血清特異的IgEの確認です。
 生の食べ物に刺した針を患者の皮膚に刺して反応をみるプリックテスト、特異的IgEと呼ばれる抗体の有無を調べる血液検査を実施し、どちらも陽性であれば交差反応による食物アレルギーと診断され、原因となる食べ物が特定できます。※4

 アレルゲン免疫療法は、アレルギーの根治が期待される治療法の一つですが、交差反応による食物アレルギーに対しても有効かは未だ研究段階です。そのため、現時点でアレルギー症状が口の中に限定される場合には、経過観察か抗ヒスタミン薬の内服となります。※4
ただし、全身症状が出ている場合には、アナフィラキシーガイドラインに沿った治療がおこなわれます。

秋のブタクサ花粉シーズンを乗り切る食事とセルフケア

ブタクサアレルギーの方は、なるべく花粉を体内に入れない工夫が必要です。また、栄養バランスの整った食事で花粉症を対策しましょう。

ブタクサの花粉が飛散する秋を乗り切るための食事とセルフケアを紹介します。

花粉を体内に入れない

ブタクサの花粉を体内に入れないためには、次のようなセルフケアが有効です。※3

  • マスクをつける
  • 眼鏡をかける
  • ウール素材の服を避ける
  • 帰宅時は外で花粉を落とす
  • うがいと洗顔をする
  • 換気の際はレースのカーテンを閉め、窓は10cm程度開ける

外出時は、花粉が体内に入らないようマスクや眼鏡を身につけ、花粉が付く量が減りやすい木綿、絹、化繊の服を着るとよいでしょう。
 自宅に入る前に花粉を落とす、帰宅後はうがいと洗顔で花粉を除去すると、体内に入る量を減らせます。
換気時の工夫を取り入れると、窓を全開にするときよりも大幅に花粉の流入が減ります。
花粉を体内に入れないためには、マスクや眼鏡などの代表的な対策以外も取り入れることが大切です。

花粉症対策に役立つ食事を意識する

免疫機能を整えて花粉症の症状を悪化させないためにも、栄養バランスのよい食事を摂りましょう。
食物繊維やビタミン、ポリフェノール、EPAやDHAを含む次のような食品は、免疫機能の安定や炎症の抑制に役立つと考えられます。※8

  • 発酵食品
  • 海藻
  • 青魚
  • 野菜
  • 果物

一方で、飽和脂肪酸を多く含む食品(肉の脂身、バターなど)やアルコールの摂りすぎは、症状を悪化させる可能性もあります。
そのため、上記の食品に偏らず、ほかの栄養素も摂取できる食事を摂ることが大切です。

 主食、主菜、副菜を揃えると栄養バランスが整いやすくなるため、花粉症対策に役立つでしょう。

まとめ

ブタクサアレルギーの方がメロンやスイカ、バナナなどを食べると、交差反応により口や喉がかゆくなることがあります。症状は、原因となる食品を食べてから数分以内に現れ、1時間程度で収まるケースが多いため経過を観察しましょう。
稀に気管支喘息や蕁麻疹が出たり、ほかの症状を併発してアナフィラキシーを起こしたりする可能性もあるため、全身症状がみられる場合にはすぐに医療機関を受診してください。

 ブタクサの花粉は、夏の終わりから秋にかけて飛散します。飛散シーズンは、花粉が体内に入らないようにマスクや眼鏡を身につけ、帰宅時は外で花粉を落としてから家に入ることが大切です。

 身体に必要な栄養素をバランスよく摂取できる食事も習慣化して、秋の花粉症を乗り切りましょう。

参考サイト

村瀬由真

管理栄養士として、精神科病院や給食委託会社に勤務し、栄養管理や献立作成、嚥下調整食の開発などに携わる。
現在はフリーランスとして、健康・食事・栄養分野を中心とした記事の執筆・監修のほか、献立作成や食品・商品の栄養監修を担当。
医療・給食現場で培った経験と専門知識をもとに、信頼できる情報を精査し、毎日の生活に取り入れやすい形でわかりやすく伝えることを大切にしている。